佐藤誠三郎らによる『文明としてのイエ社会』(1979年)については当時様々な書評が書かれた。なかでも最も興味深いのは関曠野『野蛮としてのイエ社会』(御茶の水書房、1987年)であろう。タイトル(『野蛮としての~』)から容易に予想が付くように、関は『文明としてのイエ社会』について、結論としては、極めて否定的なスタンスを取っている。ただし、その歴史叙述の部分、とりわけ経営体としての「イエ」が日本史の主 ...
品質の良い物を低価格で欲しい。これは消費者の当たり前の欲求だ。消費者がリードする経済構造となってその欲求はますます強まっている。しかし、その陰で企業は、「乾いた雑巾を ...
ロシア国内の日本語・日本文化発信拠点「日本センター」が6カ所すべて閉鎖される見通しになった。戦勝80周年を迎え、千島列島では対日戦の勝利を記念する博物館の建設計画が進んでいる。中国や北朝鮮に加え、ベラルーシ、モンゴルといった国々も巻き込んで反日歴史戦 ...
「東洋のベニス」とは、つとに知られた中国蘇州の別称だが、最近やたら耳にするのが「東洋のパリ」だ。小さな運河が縦横に走る水郷地帯の蘇州は、十三世紀に訪れたマルコ・ポーロが ...
NATOへ新規加盟したスウェーデンが2030年までの中期的な防衛計画を策定した。NATOの新方針「360度全方位アプローチ」における「北の守り」を主導するとともに、中国への対処も強調するなど、米国の世界戦略に呼応するグローバルなアクターとしての役割も ...
トランプはアメリカが自ら築いた戦後レジームの変革に乗り出すだろう。それがどのような軋轢や混乱を引き起こすのか、そしてどの取組みが行き詰まり、どれが新たな常態を生み出すのか。まずはロシア・ウクライナ停戦合意の仲介外交が焦点となるが、欧州の安全保障につい ...
「グローバリズム」「リベラル国際主義」の拒絶はトランプ政権の基本線になるはずだが、どのように世界にかかわるべきかについては必ずしも一枚岩になっていない。対外関与を抑制したい正副大統領らMAGA系の一国主義と、現実的観点から優先すべき脅威に集中するルビ ...
10月24日には国際連合が発足80周年を迎える一方で、2月にはヤルタ会談、7月にはポツダム会談から80年となる。どちらの会談も冷戦の起点とされており、今年は冷戦“開戦”80周年でもある。
大統領選挙ではダブルスコアで敗北したにもかかわらず、国内外の批判と反発を押しのけて、1月10日、マドゥロ政権が強引に3期目をスタートさせた。欧米や日本を含むG7諸国、ラテンアメリカ諸国の大半はこの政権は正統性がないとして承認せず、選挙で国民が示したと ...
米政府は1月13日、人工知能(AI)向け半導体・技術の輸出・利用に関する新たな規制案を発表した。最先端のAI技術に必要な米国製AI半導体チップや、米国発の技術の流通を管理することがねらいだ。エヌビディアをはじめ業界からは反発の声が上がっており、トラン ...